活動レポート
防災学習会「おしえて!市古先生」~大規模災害時のくらしの回復に備えよう~
2025.1.24

2025年1月13日(祝・月)会場・オンラインのハイブリッド開催。
関東大震災から102年、阪神・淡路大震災から30年、東日本大震災から14年、2024年1月の能登半島地震も他人ごとではありません。4月の防災まち歩きの講師である市古先生から、身近な防災について、組合員・役職員47名が参加しました。
今回、2024年度方針にある「大規模災害に備え、防災意識を高める機会を提供します」に基づき、組合員一人一人が何ができるかを学ぶことを目的に開催しました。

講師:市古太郎氏
<プロフィール>
・東京都立大学・都市政策科学科 教授
・日本建築まちづくり適正支援機構(JCAABE)特別顧問
・ 一般社団法人 災害協働サポート東京(CS東京)代表理事
専門は都市計画・まちづくり,特に,災害復興まちづくりと都市防災計画に詳しい.阪神・淡路大震災,東日本大震災といった国内震災,台湾921地震,ネパールゴルカ地震といった海外の災害復興研究に従事.またこれら災害復興研究の知見を基に,「事前復興まちづくり」の手法開発に取り組む.近年は災害市民ボランティア活動と研究Projectに従事.

「大規模災害時のくらしの回復に備えよう!」をテーマに、資料に沿ってお話しいただきました。
最初に災害に強い「まち」とは何なのか、2024年能登半島地震について、被害と地域特性、地域でのリーダーシップ、復興に関する仮設等、輪島市金蔵集落の事例に基づいてのお話。
自然災害からの「くらしの回復」に備えるとは、避難所にいかない工夫、首都直下地震においても多くの世帯が避けられない「在宅避難生活」、一人一人が準備して出来ること。
八王子市絹ヶ丘一丁目自治会の地域防災の取り組み事例など、それぞれのまちの特性もあり、自分の地域に置きかえて考えることが出来ました。災害大国の日本、いつ私たちの身にも起こるかもしれません。能登の失敗や成功を学び、日頃からの近所づきあい、声掛けの大切さ、助け合い共助の精神は大事だと考えます。
会場内では、パルシステムグループ、パルシステム東京での能登支援活動の写真の展示やカンパも行いました。
●参加者アンケートより、一部抜粋
・町会でも今日のお話をお伝えして取り組んでいきたいと思いました。実例をあげてわかりやすく、町会でも学習会、ワークショップに取り組みたいです。ありがとうございました。
・地域コミュニティがあるところは防災に強いと思います。炊き出しの時などは地域活動があるところは普段から備えが出来てよいと思います。PTAがなくなっている所も増えていると思いますが、防災には役立つと思います。ありがとうございました。
・能登半島の復興での気づきが腑に落ちた話が印象に残りました。「総掛かり」という制度が日常からきちんと運用され、非常時にも生かされたという話は、ほかの地域でもこれからの災害対策に良いアイデアを与える内容だと思いました。ただ地方などの一部地域では「よそもの」を排除するような意識があることも聞いています。実際にうまく運用されるばかりではないようなつながりもあるのではないかと思うと、どのような地域で生活するのか、も大切な選択肢であると感じました。
・地域の宗教的文化背景とコミュニティにおける協働形成への影響についての分析がおもしろかったです!