活動レポート

お隣の国、韓国を知ろう!~韓国平和スタディツアー~②

「平和を抱く家(平和図書館)」で集合写真

「平和を抱く家(平和図書館)」で集合写真

パルシステム東京は11月11日(金)~13日(日)に「お隣の国、韓国を知ろう!~韓国平和スタディツアー~(韓国ソウル市高陽市他)」を開催しました。
参加者は組合員10名、役職員4名でした。

15年以上続くパルシステム東京と韓国高陽坡州(コヤンパジュ)ドゥレ生協との交流企画です。
スタディツアーとしては、2014年度に続き2回目です。
交流の中心テーマは、「平和」。韓国の歴史や文化を学び、市民交流を通じて両国の友好を深めること。高陽坡州ドゥレ生協店舗や、平和図書館、ソンミサンマウル(市民まちづくりコミュニティ)、DMZ(非武装地帯)の見学や、組合員交流を行いました。

 

2日目(11/12):ソンミサンマウル(市民まちづくりコミュニティ)

ソンミサンマウル見学、平和図書館訪問、交流会

午前中はソウル市麻浦区にある「ソンミサンマウル」を見学しました。

<ソンミサンマウル>は住所ではなく、ソウル市麻浦区(マポ)のソンミ山(サン)という海抜66mの山。山頂までは20分。マウルは町や村のこと。
ソンミサンマウルは、歩いてすぐに自然の森があるこの山の周辺のまちを指します。

 

ソンミ山が見えます

ソンミ山が見えます

はじまりは、移り住んだ時に共働きの夫婦が安心して子どもを預ける保育所がなかったため、自分たちで活動をし、1994年の共同保育所の開設でした。
今年で22年目、第1世代はすでに50代以上になり、他のまちに引っ越しする人たちが出る一方、20代を中心に若い世代の住民が増えています。
お互いニックネームで呼び合い、必要なものは自分たちで作る。
学校、劇場、シェアハウス、本屋、リサイクルショップ、銀行、病院等。このまちの一番大きなコミュニティは「生協」9,500世帯の組合員がいます。
ソンミサンマウルの子どもたちは、いつも山で遊び顔も真っ黒。
若い夫婦の価値観も変わる。一方、人気のある地区になったことで近年では家賃が高くなり、住むことが難しいことも。
そして、賑やかになったまちから第1世代が農村に移り住む人がでている状況もあるそうです。

共同建築住宅の外観。劇場、会議室など入っています

共同建築住宅の外観。劇場、会議室など入っています

共同建築住宅の外観。劇場、会議室など入っています

リサイクルショップ、子ども服から、雑貨等。どんなのがあるかな~

午後は坡州市へ移動し、「平和を抱く家(平和図書館)」で資料展示見学と済州島4.3事件、済州島をテーマにした「木の判子」絵本の朗読をきき交流しました。

 

この場所は北朝鮮に近く韓国の戦争時に中国軍と戦闘がおこった地域に位置しています。
開設して13年目、平和、人権環境関連図書を主に取り揃えた専門図書館。3階建ての1軒屋風。1階は交流・カフェスペース、2階ジェノサイド(集団殺戮)歴史資料展示室、3階が屋根裏部屋人形の展示室。
最初にジェノサイド歴史資料を見学しました。特定の地域ではなく、ここ100年の間に世界で起きた虐殺にかかわる展示。
沖縄戦の資料展示もありました。3階では、韓紙で制作された慰安所に並ぶ兵士や連行される女性の人形等の展示で心が痛みました。

 

「平和を抱く家」の外観

「平和を抱く家」の外観

「平和を抱く家」の外観

ジェノサイド展示の説明

韓国の絵本「木の判子」をスクリーンで映しながら、日本語で朗読してくれました

韓国の絵本「木の判子」をスクリーンで映しながら、日本語で朗読してくれました

済州島では韓国人が韓国人を殺害するという悲しいことがおきました。
作家の方が最後は希望を持てるように事実とは異なる最後になっているとのこと。

 

深刻なテーマだったので、館長の息子さんが作った天然酵母のパンとお茶のカフェタイムでホッと一息。
カフェスペースの運営は娘さん、ご家族で図書館の運営をされていました。

 

その後、夕食交流歓迎会へ移動。夕食交流会では韓紙の小箱を頂きました!(高陽坡州ドゥレ生協理事長の娘さん手作り)

 

 

手づくりパンでほっとタイム

手づくりパンでほっとタイム

手づくりパンでほっとタイム

平和担当の大田理事とドゥレ生協の蘇理事長、プレゼントされた韓紙で作った小箱

終了後ホテルへ戻る途中、大統領退陣を求めるデモに遭遇。
車がホテルまで入れず、少し歩いてホテルへ戻りました。 歩けないほどではなかったが、夜遅くまで人が途切れず、広場では寝泊りを続けている人も、朝の風景とは違い、韓国の国民性を感じた夜でした。