活動レポート

映画「みんなの学校」上映とトーク | 一人ひとりが大切にされる社会をめざして

  11月2日(土)、パルシステム東京は新宿本部にて「映画『みんなの学校』上映とトーク」を開催しました(参加者42人)。

 

大阪の公立小学校の”だれもが安心して通える”ための取り組みを記録したドキュメンタリー映画「みんなの学校」を鑑賞した後、練馬区で子どものためのプレーパークを運営する「石神井・冒険遊びの会」世話人の長谷部暢子さんに子どもの遊びの大切さについてお話を伺いました。

*この企画は2019年度パルシステム共済連のたすけあい活動助成金を活用して開催しました。

上映用の会場ではないからこそ、「みんなと作る 小さなちいき」 ~第一部「みんなの学校」上映より

寝転んでもOK。みんなで楽しみます

  「みんなの学校」はひとりで参加している大人も、赤ちゃんを連れたママ、パパも、お子さんも、みんながリラックスして映画を見られるように、「フレンドリー上映」形式で鑑賞しました。

 フロア全体の照明を明るめにして、まるでみんなでテレビや紙芝居を見るような雰囲気。 お子さんと同室でも、保育を利用してもOK。上映中の会場内ではパルシステム東京の保育を担っている「保育サポートバンビ」スタッフの皆さんがサポート。かわいい赤ちゃんの遊ぶ姿や笑い声に和む参加者の姿も。

 

  上映後、参加者からは「素晴らしい校長の下で、しっかり子どもが育っていく姿が印象的」「子どもたちが輝いて見える」などの映画の感想を聞くことができました。

「子どもにはブランコなどの揺れる遊びが大切」 ~第二部 長谷部暢子さんのトークから

  続けて第二部では「石神井・冒険遊びの会」(※)世話人で、練馬区の石神井公園でプレーパークを運営する長谷部暢子さんに、子どもと遊びとの関係についてお話を伺いました。

※「石神井・冒険遊びの会」は2018年度パルシステム東京市民活動助成基金助成団体の一つです。

 長谷部さんは最近増えているといわれる外遊びをしない子どもについて、地域に大きな公園があっても「ボール遊び禁止」「大声禁止」「花壇が多い」など子どもが思うように遊べない環境になってしまっている影響を指摘。
2016年横須賀市に対して小学生が自由に遊べる遊び場を求めて陳情書を提出したが、横須賀市が趣旨不了承としたことなども話題にしました。

講師の長谷部暢子さん

 「揺れるブランコや回るグローブジャングルのような遊びは、子どものバランス感覚を鍛えるのにとてもいいのです。おとなはできないことですが、椅子に座ってぐるぐる回るのもいいです。体のバランスがよくないと、学校で椅子にずっと座っていることもできません。公園の遊具を事故防止のため撤去する公園が増えていますが、撤去がやむをえなければ、それに代わる遊具の設置なども考えてほしいですね。
自分たちで考えて自由に遊ぶことで、たくさん脳を使い、神経を発達させます。遊びの時期を通らないと、読み書き計算ができる頭にならないのです。」

と体を動かして遊ぶことの重要さを教えてくれました。

子どもたちが子どもらしく生き生きと暮らすために。私たちにできること

最後に長谷部さんは私たち大人のできることについて触れました。
「みなさんは子どものころ、どんな大人を信頼していましたか?声をかけてくれる人、自分の話を聞いてくれる人ではなかったでしょうか。子どもは信頼できる人でなければ、決して自分が困っていることを話してはくれません。
『子どもに信頼される大人になる』これが私たち大人のすべきことだと思います。

 

  映画「みんなの学校」でも見たように、みんなと違うから、問題があるからとその子どもを変えようとするのではなく、周りが変わる。その子を取りまく環境を変える、一緒に取り組む仲間を作る、ということから子どもが生き生きと育つ社会を作っていく。ここが大人のがんばりどころなのはないでしょうか。」

と私たちに問いかけ、講演を締めくくりました。

今回はアンケートはなく、参加者がそれぞれきょうの感想や小さい頃の楽しかった思い出を付箋に書いて貼りました。

 

 パルシステム東京は、誰もが安心して暮らすことのできる社会をめざし、引き続き地域福祉の取り組みや活動を推進していきます。

パルシステム東京は「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」に賛同しています。

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