活動レポート

冷製パスタで夏を先取り! 食育リーダーのシニア向け食育講座

2019.7.8

 

2019年6月5日(水)に、新宿区新宿消費生活センター分館で、食育リーダーのシニア向け食育講座「冷製パスタで夏を先取り!」を開催しました。
シニア世代が積極的に取り入れたい食材や、夏場で食欲が落ちてもおいしく食べられる料理の工夫などを楽しく学ぶ企画となりました。

参加者:13人

「食育リーダー」は食育活動を進める組合員講師。左から、薄井さん、メイン講師の小下さん、土田さん

「食育リーダー」は食育活動を進める組合員講師。左から、薄井さん、メイン講師の小下さん、土田さん

講座の前にほっと一息

スペアミント、アップルミント、レモングラスを使ったミントティーで、参加者のみなさんをおもてなし。「ミントティーは水分補給としてもいいし、暑いときに飲むとすっきりします。リラックス効果もあると言われています。」と講師の小下さん。会場に着いてすぐ講座を始めて調理して・・・というのではなく、お茶を飲むことでリラックスをしてから始めるのも、食育リーダーの細やかな気遣いのひとつです

シニアだからこれを食べる、これを食べてはいけない、というものは 基本的にはありません

当日のメニュー:和風冷製パスタ、蒸し鶏のスライス、ラタトゥイユ、ヨーグルトの即席漬け

当日のメニュー:和風冷製パスタ、蒸し鶏のスライス、ラタトゥイユ、ヨーグルトの即席漬け

当日のメニュー:和風冷製パスタ、蒸し鶏のスライス、ラタトゥイユ、ヨーグルトの即席漬け

「夏の暑さで食欲が落ちているときもおいしく食べられる、栄養バランスのよい料理を考えました」、と小下さん

「食べる量が減ってきた」「減塩しなければ・・・」「食べものの好みが変わってきた」 など、年を重ねる中で食べものの悩みも変わっていきます。多世代が暮らす家庭ではそれぞれの世代で好みが違い、メニューを決めるのも一苦労です。 「きょうのメニューを見て『え?シニア向けなのに洋食なの?』と思われた方もいるかもしれません。基本的にはシニアだからこれを食べる、これを食べてはいけない、というのはありません。このパスタ料理は八方だしを使いさっぱりと食べられるので、今回シニア料理として紹介しましたが、私の娘も好きな料理です。パスタをそうめんに変えたりしてアレンジを楽しんでいるようです。」と講師の小下さんは話します。

「何をどれだけ食べたらいいの?」-日々変わる食べものの情報

食べものの情報があまりに多すぎるのも、シニア世代の悩みのひとつです。健康に良い食材なら取り入れたいと誰もが思うものですが、情報は日々刻々と変わっていき、何をどれだけ取ったらいいのか、何が自分に合うのか、わからなくなってしまいます。
  例えば、シニア世代の体に良い食べものの代表として、昔は白身魚と鶏肉と言われていたのが、現在は青魚と牛肉が体に良いという説も。
小下さんはこのことにも触れ、「ひとつ言えるのは筋肉をつけるために肉を食べることは必要だと思います。蛋白質の割合から牛モモ肉がよいといわれますが、生ハムでもいいし、鶏の手羽でもいいです。塩分量は考えた方が良いと思います。
今日はいくつか料理を紹介しますが、これならうちでも取り入れられそう、というものがあれば家でも試してみてくださいね!」と話し、調理実習に入りました。

ヨーグルトに塩を入れたものに野菜を漬けると・・・

 今回はシニア向け食育講座ということもあり、料理歴の長い方が多いため、講師も細かい調理法は説明しません。その分料理の楽しいエピソードやヒントを聞くことができました。いくつか紹介します。

◆冷製パスタは、日本のざるそばに感動したイタリアの料理人が考案したと言われていること。

◆すり下ろした大根の汁と蜂蜜を使ったソルベの作り方

◆ぬか漬けは食べたいけれど・・・という方に、米ぬかと同じ発酵食品を使った「簡単漬け床」3種
A)ヨーグルト+塩
B)ビールとフランスパン、鷹の爪、柚子の皮+好みで塩
C)牛乳を沸かしてお酢を入れてこしたもの+塩
※ぬか漬けと同じように、切った野菜を半日ほど漬け込みます。ぬか漬けと変わらない 味の漬け物ができると聞いて、一同驚きです!

◆冷製パスタに使う「八方だし※」を取る際、干し椎茸は水につけるのではなく すり下ろして丸ごと使うなど、栄養がムダなく取れておいしい調理を紹介
※八方だし:出汁をひと煮立ちさせ、醤油やみりんなどで調味したもの。

だしを取った後の材料は、細かく刻んで佃煮を作りました。

参加者のみなさんで分担して手際よく調理。

参加者のみなさんで分担して手際よく調理。

参加者のみなさんで分担して手際よく調理。

試食を兼ねたランチタイムでは、参加者と講師が野菜たっぷりの料理を囲みながら楽しく交流。食事後の後片付けも協力して手早く終えました。

参加者のアンケートから

  講座終了後の参加者アンケートでは、下記のようなコメントが寄せられました。

「だしの取り方や野菜の切り方が参考になった」

「ヨーグルトの漬け物にはびっくりしたがおいしかった」

「食育リーダーの人柄が良く、アットホームな感じで良かった」

 

  パルシステム東京は、今後も組合員とともに『産地と食卓と、未来をつなげる』ためのさまざまな活動を行っていきます。

パルシステム東京食育リーダーとは

パルシステム東京の食育政策に基づき、子どもから高齢者までを対象に、パルシステム東京の食育を広げるために活動している組合員講師のこと。

2019年5月にパルシステム東京は、消費者庁が消費者利益の擁護・増進のために各方面で活躍している個人や団体を表彰する制度として実施している「令和元年度 ベスト消費者サポーター章」を受章しました。食育リーダー・PLA(パルシステム・ライフアシスタント)などの組合員講師が食育や商品に関する講座を開催していることも、受章理由の一つとなっています。