活動レポート

南三陸の魅力がいっぱい!~SC南三陸お料理教室~

2019.4.16

東日本大震災から8年。宮城県南三陸町戸倉(とぐら)地区も津波によって甚大な被害を受けました。漁業関係者は大きなダメージを受けながらも、再生に向けて牡蠣の養殖産業を盛り上げています。今年度からはパルシステム東京でも「食べて応援」復興支援の一つとして、足立センター、江戸川センターで南三陸の商品取り扱いを開始しています。

 

  4月14日(日)、パルシステム東京足立センターにて「SC南三陸お料理教室」が開催され、生産者と組合員が料理講習を通じて交流することで、南三陸町の魅力と商品の良さを伝え、もっと身近に感じてもらうことができました。
当日は小中学生を含む19人が参加しました。

食べて、楽しみながら応援! 「SC南三陸(南三陸サポーター倶楽部)」とは?

パルシステムの組合員が宮城県南三陸町の農畜水産業者と南三陸町の魅力を共有し、 現地で復興活動を続けている方々の商品を購入したり、交流を通して被災地を 応援する仕組み。
パルシステム東京より先行してパルシステム茨城栃木では2016年から取り組みを 開始しています。

ここではサッカークラブチームのイメージで、農畜水産業者を「プレーヤー」、 会員を「サポーター」と呼んでいます。

大人も子どもも初めての体験!戸倉っこ牡蠣の剥き方講習

SC南三陸の渡辺さんの「きょうは南三陸の牡蠣をたっぷり味わって、皆さんに南三陸のファンになっていただきたいと考えています。そしてみなさんにぜひ南三陸に遊びに来てもらって、一緒に林業や漁業体験を楽しみながら親戚づきあいのような仲になっていけたらいいな、と思っています。」という言葉から料理教室は始まりました。

SC南三陸代表の渡辺さん(左) 牡蠣の生産者、菅原さん(右の男性)

  まず牡蠣の殻の剥き方を生産者の方から教えていただきます。きょうは産地から届いたばかりの食べ頃の牡蠣を、専用のナイフで剥いていくのですが、これがむずかしい!「なかなか体験できることではないので・・・」とお子さんの牡蠣さばきを動画で撮影する保護者の方も。
南三陸町戸倉で取れる牡蠣は地元で「戸倉っこ牡蠣」と呼ばれています。日本で初めてASC認証※を取得しています。

※ASC認証:環境に大きな負担をかけず、労働者と地域社会にも配慮した養殖業であることを認める制度

いくつかトライするうちに、みなさん上手になりました。一緒に作業をすることで同じグループの人同士打ち解けることができたようです。

次は牡蠣のチヂミと手作りふりかけを使ったおにぎり作り。みんなで協力しながら手際よく作っていきます。

メニュー:蒸し牡蠣、牡蠣入りチヂミ、牡蠣の味噌汁、牡蠣のピリ辛炒め、わかめしゃぶしゃぶ、海藻入りサラダ、海藻ふりかけおにぎり

メニュー:蒸し牡蠣、牡蠣入りチヂミ、牡蠣の味噌汁、牡蠣のピリ辛炒め、わかめしゃぶしゃぶ、海藻入りサラダ、海藻ふりかけおにぎり

南三陸の海の幸を味わいながら、復興について考える

  試食をしながらSC南三陸の渡辺さんのお話を伺いました。渡辺さんは震災前は東京にお住まいでしたが、今は戸倉で林業を営んでいます。森をきちんと手入れすることで、海に必要な栄養分である窒素が流れ、牡蠣がおいしくなるのだそう。「山と海は繋がっているんです。」と渡辺さん。牡蠣生産者の菅原さんも頷きます。
「復興というと建物や街の再建、防潮堤が完成することと思いがちですが、本当にそれで復興というのでしょうか。私たちは産業、文化、人など、その地域で以前のようなくらしを取り戻すことを復興だと考え、それを目指しています。」と地元の祭の様子などを交えて語られました。

阿部民子さん(左) 南三陸の海産物を加工、販売している海産物加工会社「たみこの海パック」代表。紙芝居でわかめの養殖やその他の海産物のようすなどをわかりやすく説明。参加した子どもたちも真剣に聞いていました。  SC南三陸の小野寺さん(右) 震災の壮絶な体験を伝える語り部は全体的に高齢化が進んでいますが、小野寺さんは震災当時中学生、20代前半の数少ない若手の語り部です。 この日は殻むきを教えたり、お皿を洗ってくれたりとサポートしてくれました。

阿部民子さん(左) 南三陸の海産物を加工、販売している海産物加工会社「たみこの海パック」代表。紙芝居でわかめの養殖やその他の海産物のようすなどをわかりやすく説明。参加した子どもたちも真剣に聞いていました。 SC南三陸の小野寺さん(右) 震災の壮絶な体験を伝える語り部は全体的に高齢化が進んでいますが、小野寺さんは震災当時中学生、20代前半の数少ない若手の語り部です。 この日は殻むきを教えたり、お皿を洗ってくれたりとサポートしてくれました。

おいしい料理とSC南三陸のプレーヤーの方たちのあたたかい人柄に触れることができて、料理教室は大好評。楽しい時間を過ごしました。

参加者のアンケートから

参加した組合員からは、
「親子料理教室ということで参加しました。現地に興味を持つ機会になると思うので、よい取り組みだと思います。一度子どもを連れて南三陸に行きたいと思いました。」
「牡蠣、わかめ、めかぶのおいしさにビックリしました。サポーターになりました!」
などの感想をいただきました。

 

   パルシステム東京は、これからも「3.11を忘れない」を心に、支援活動を続けていきます。