活動レポート

昆虫一家二代目と行く!東大キャンパス昆虫観察会

2025.11.24

10月19日(日)東京大学駒場リサーチキャンパスにて、昆虫一家二代目と行く!東大キャンパス昆虫観察会を開催し、13組31名が参加しました。

当日の朝は小雨が降り、外で昆虫観察ができないのではないかと危ぶまれましたが、午後には雨が止み曇り空になったことで、無事外に出て昆虫探しを行うことができました。

講師には須田真一先生(東京大学総合研究博物館研究事業協力者)と安川雅紀先生(東京大学地球環境データコモンズ 准教授)をお迎えし、都心で見つけることができる生き物の採取と観察を行いました。

安川先生のお話

 生き物のデータ収集やその研究を行っている安川先生に、今回は「コウノトリ市民科学」についてお話しいただきました。

「コウノトリ市民科学」とは市民参加によるコウノトリのモニタリングのことで、1971年に日本の野外で絶滅してしまったコウノトリの野生復帰を目指して、現在は人工飼育後に放鳥したコウノトリたちの生息地や飛来地を知るべく調査を行っています。

全国の市民調査員から送られてくるデータを集め、それを分析・評価し調査データを広く分かりやすい形で公開することで、より多くの人がそのデータベースを利用できるようにすることが目的だと安川先生は語っていました。

子どもたちも真剣なまなざしでコウノトリの生態について学んでいました。

いざ!昆虫探しの旅へ

広場で虫探し開始!どこに隠れているかな?

足元で何かがはねた!バッタかな?

高いところに生きものがいて捕まえるのが難しい!

雨あがりで昆虫の数がいつもより少ない中、子どもたちは一生懸命に昆虫を探していました。

なかなか見つからないときは、須田先生にみんなで相談!

背の高い草むらや高い木の上にいる可能性が高いとの情報をもらって、一斉に探しに出かけました。

 

みんなで質問タイム

捕まえた虫をみんなで見ながら、いざ質問タイム!

バッタやトンボ、チョウチョなどを先生に見せながら解説してもらいました。

「このバッタはなんていうの?」

「トンボは何を食べるの?」

「どうやってお世話したらいいですか?」

などなど、子どもたちの尽きない探求心に須田先生がたくさん答えてくれました。


参加者からは「専門の正しい知識を入れていただき、かなりおもしろかった」「実際の虫捕りを通じて、色々な虫を見られて良かった」「虫の捕まえ方や取った虫について教えてもらえて大変勉強になった」「普段見れない虫をみれた」などの声をいただきました。

昆虫研究者の父をもち、自身も年間100日以上を昆虫調査などのフィールドワークに費やしている昆虫一家の二代目である須田先生は、常に子どもたちの中心にいて、昆虫について数多くの知識や虫取りのコツなどを語ってくれました。

都心でもわたしたちと一緒に生きる大小さまざまなな生きものがおり、その1匹1匹にいろんな能力や背景があることがわかり、子どももおとなも身近な生態系に興味をもつきっかけになる機会となりました。

須田先生、安川先生ありがとうございました。