活動レポート

石けんを使うことは、シンプルに生きるということ|「年末の大掃除をラクに!自然派大そうじ(エコな商品の試食つき)」

2020.1.17

 パルシステム東京は 12月5日(木)、新宿本部にて「年末の大掃除をラクに!自然派大そうじ」を開催、パルシステム東京で石けん講師を務める組合員の塩野圭子さんから、“環境にも人にもやさしい”おそうじ方法を学びました。
参加者26名。

組合員の塩野圭子さん

組合員の塩野圭子さん

なぜ「石けん」を使うの?

 「なんとなくよくないのはわかっているけど、手に入りやすい合成洗剤を使ってしまう方は多いと思います。まず『石けん』と『合成洗剤』のことをきちんと知ることから始めましょう」と講座を始める塩野さん。

 

 紀元前3千年前からあったといわれる、天然由来の界面活性剤※で洗浄する「石けん」は、水ですすぐとサッと流れて分解されます。一方、化学物質である合成界面活性剤の入った「合成洗剤」は手肌や衣服に残りやすく、環境中でもなかなか分解されないことがわかっています。さらに合成界面活性剤の成分は、生物の細胞内に浸透して遺伝子に影響を与える可能性があるとも懸念されています。パルシステムで扱っている石けんやシャンプー、洗剤はすべて、合成界面活性剤を使っていません。

 

 「石けんは洗濯、そうじ、シャンプーなど、1つでいろいろなものの洗浄に使えます。石けんを使うということは、シンプルに生きるということにつながります」と話す塩野さん。「なぜ石けんを使うのか」を学んだあとは、酸素系漂白剤や重曹、クエン酸を組み合わせたワザありのおそうじ方法を学びます。

 

※界面活性剤:水になじむ親水基と油になじむ親油基のふたつの性質をもち、水と油を混じりやすくする物質(パルシステム連合会ホームページより)

洗った後の食器を拭き上げると、水垢の付着防止に

 「食器を洗った後、そのままにしておくと付着した水道水のカルキ成分が乾き、水垢となってしまいます。ですから、食器はきちんと拭き上げましょう。使う布巾も化学繊維を使用していないものを使いましょう。私は竹の繊維でできた布を使って拭いています。自然の素材であり、環境保全にも役立っています」と塩野さん。

 

 それでもついてしまったガラスコップなどの水垢は、重曹をお湯で耳たぶくらいのやわらかさに溶いた「重曹ペースト」でこすると簡単にきれいになります。

 

 小さじ1のクエン酸と水200ccで作り、スプレー容器に詰めて使う「クエン酸スプレー」についても学びました。台所のシンクの掃除、お風呂の石けんカスの除去、鏡のくもり予防、と様々な用途に使えてとても便利なスプレーです。1週間を目安に使い切ります。

参加者は熱心にメモを取っていました

参加者は熱心にメモを取っていました

ぬいぐるみはビニール袋に入れて重曹をふりかけ1日放置した後、固く絞ったタオルなどで拭く

ぬいぐるみはビニール袋に入れて重曹をふりかけ1日放置した後、固く絞ったタオルなどで拭く

重曹+お湯で作った「重曹ペースト」は電子レンジ内の掃除にも。電子レンジ内に塗りつけた重曹ペーストを濡れた布巾で拭きとったら終了。

重曹+お湯で作った「重曹ペースト」は電子レンジ内の掃除にも。電子レンジ内に塗りつけた重曹ペーストを濡れた布巾で拭きとったら終了。

重曹+お湯で作った「重曹ペースト」は電子レンジ内の掃除にも。電子レンジ内に塗りつけた重曹ペーストを濡れた布巾で拭きとったら終了。

拭き取った布巾で蛇口などを同じように拭き掃除。さらにクエン酸スプレーを吹きかけ空拭きするとピカピカに

重曹、液体石けん、クエン酸を混ぜてクリーム状にし、やかんの焦げつきに塗って1時間置くときれいに落ちる。ひどい油汚れは酸素系漂白剤で落とす

重曹、液体石けん、クエン酸を混ぜてクリーム状にし、やかんの焦げつきに塗って1時間置くときれいに落ちる。ひどい油汚れは酸素系漂白剤で落とす

重曹、液体石けん、クエン酸を混ぜてクリーム状にし、やかんの焦げつきに塗って1時間置くときれいに落ちる。ひどい油汚れは酸素系漂白剤で落とす

石けんを選ぶことは、ライフスタイルを選ぶこと。子どもたちに美しい地球を残すために、私たち大人ができることは。

 「石けんを選ぶことは、ライフスタイルを選ぶことだと思っています。自分はどのように生きたいのか、自分の子どもたちが将来どんな環境で生きてほしいと思っているか。小さな子どもたちは選ぶことはできないですね。だから私たち大人が環境に負担の少ない石けんを選び、次の世代に美しい地球を残していきましょう。」という言葉で塩野さんは学習会を締めました。

 

 

 学習会終了後、パルシステム東京環境推進課職員からパルシステムの環境配慮商品を紹介し、パルシステム商品を選ぶことで、人と環境に配慮したくらしができることを提案しました。環境配慮商品の一つである持続可能性に配慮したパーム油を使用したパンや、プラスチック排出総量削減に取り組んでいる商品「産直たまごのふわふわスープ」などを参加者に試食していただきました。

参加者のアンケートから

「家事のお話にとどまらず、環境や健康の問題に向き合い。自分達に出来る知恵を教えていただき、考え直す良い機会となりました。」

「ものすごくためになりました。すぐに使えるアドバイスばかりなのでやってみます。」

「実演もあり、分かりやすかったです。質問にも丁寧に答えていただけました。」

 

参加者からは上記のような感想をいただきました。

 

パルシステム東京は、今後も石けん利用普及につながるさまざまな活動を続けていきます。