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環境

2012年シャボン玉フォーラムin東京 【全体会】

2012年03月06日
[ 有害化学物質削減、石けん利用普及 ]

全体会案内

  • 日時 : 5月18日(金) 11:30(開場)
  • 会場 : 大田区民ホール・アプリコ(定員 1,000名)  地図へ

 

第1部 「生物多様性と農業と原子力災害」

講師 : 鷲谷 いづみ 教授(東京大学保全生態学研究室)

 ゆたかな生命環境ともいえる生物多様性は、さまざまな面から私たちの暮らしをささえています。その豊かさは今、急速に失われつつあり、生物多様性の保全と持続可能な利用は、国際的にも重要な社会的目標になっています。昨年、日本で開催された生物多様性条約第10回締約国会議では、2020年までに実現すべき20の目標(愛知目標)を含む新しい戦略計画が採択されました。愛知目標には、「人々が生物多様性の価値とそれを守るために必要な行動を認識する」ことや「農業、養殖業、林業を持続可能なものにする」、「水産資源が持続的に漁獲される」ことなどが含まれています。
 私たちが毎日口にしている食べ物を生産する現代の農業や水産業などは、地球規模でみると概して生物多様性に厳しく、持続可能ではありません。海では乱獲で漁業資源が枯渇し、陸地にはモノカルチャーの農地が広がって森や湿地の命が宿る場所がなくなり、レイチェルカーソンが50年前に警告した農薬の影響、すなわち、普通にみられた生きものが姿を消し生態系が急激に単純化する傾向が現在も続いています。化学肥料を大量につかうことで、地球温暖化をもたらしている炭素循環の人為的改変にも増して、窒素循環や燐循環が改変され、富栄養化がさまざまな問題をもたらしています。
 一方で、コウノトリの野生復帰をすすめている豊岡市やふゆみずたんぼ米の大崎市など、生物多様性に目を向け環境負荷を産み出さない農業をめざす地域や志ある農業者が日本でも増え始めました。「自然との共生」をめざす持続可能な農業の発展にとっては、消費者がその価値を認めて支援することがもっとも重要です。そのような農業の場である「さとやま」がもつ環境保全上の利点は、国際的にも認知されるようになりました。今後、TPPなどで強化されようとしている「競争」を旨とする自由貿易拡大への巨大な流れに呑み込まれることなく、さとやまの自然と文化を守るためには、価値観を共有する消費者と生産者の「共生」をいっそう強固にする必要があるでしょう。
 東日本大震災にともなう原子力災害は、特殊な化学物質である放射性物質を広くまき散らし、豊かなさとやま地域を、人間を含むあらゆる生物にとって「危険な」場所に一変させました。長期にわたって継続するおそれのある健康や生態系への影響を予測するには、チェルノブイリの原子力災害がもたらした「帰結」から学ぶことが重要です。原子力利用を推進しようとする国際機関や各国は、チェルノブイリの汚染地域での発癌などの健康被害における被曝の影響を過小評価し、喫煙、飲酒、心理的トラウマや貧困が原因としています。しかし、動物たちにも、高度に汚染された地域では、人間で疑われる健康被害と酷似した、癌の増加、免疫の異常、寿命の短縮、早期老化、血液循環系の変化、奇形などがみられます。このことは、心理的なトラウマや貧困が影響しているとしても、被曝が健康を損なう要因として重要であることを示唆します。放射性セシウムはいまだに森でキノコや樹木を汚染したまま循環を続けています。ヨーロッパでは、チェルノブイリから遠く離れた地域にも汚染で生産物が出荷できない農地が今も残されています。たとえ災害をもたらさなくとも、危険な放射性物質を将来世代の保管・管理に委ねなければならない原子力利用は、「持続可能性」とは決して相容れません。
 農薬・化学肥料、原子力、巨大コンクリート構造物など、現代の技術の中には、後の世代に多大な負の遺産を遺すものが少なくありません。子や孫を含む将来世代の人たちが幸せに暮す条件を損なわないため、効果的・効率的で利益が大きいと思われてきた技術を「生物多様性」の目でチェックしてみることが必要です。

 

第2部 シンポジウム 「生物多様性保全」

コーディネーター : 鷲谷 いづみ 氏(東京大学保全生態学研究室教授)

パネラー : 桑原 衛 氏(ぶくぶく農園)
ぶくぶく農園ではチームを作り、帯広にバイオガスプラントを新設 しました。施設容量は23m3、牛糞尿投入量は牛10頭分に相当する1日400kgです。当地は、冬季の最低気温がマイナス20度を 下回る大変気温の低い場所で、そのために完全な断熱施工を実施し、発酵は33℃の中温発酵を採用しています。発生ガス量はおよそ8m3/日、窒素換算で年間約700kgの液肥が製造されます。液肥はすべて農場内で自家消費し、ガスはボイラー熱源として利用されます。将来は汎用コジェネによる売電も視野に入れて配電設備を用意しました。経営環境の厳しい小中規模の酪農家にとって役立つ施設となることを願っています。(HPより)

パネラー : 小川 光 氏  (福島県 有機農業生産者    )
砂土で水が得られないハウスでもミニトマトやメロンを無農薬無潅水で栽培する技術を開発し、昨年「山崎記念農業賞」を受賞。新規参入者でも、地代が安い、潅水設備がない山の畑で、小面積で収益が高いハウス栽培が可能になり、地域への定着が容易になります。

パネラー : 西澤 誠弘 氏  (宮城県大崎市産業経済部産業振興局長)
「ふゆみずたんぼ」は、蕪栗沼に集中して飛来する最大10万羽以上もの渡り鳥の休み場の拡大や沼の水質改善につながり、米づくりには水田の多様な生物の働きによる施肥効果や抑草効果が期待できます。

パネラー : 中山 啓子 氏 (イネ科花粉症を学習するグループ )
外来種のイネ科の植物で堤防が一杯になると、どうもアレルギーの原因になるらしいことがわかり、 江戸川堤防の植生調査等をずっと続けています。

パネラー : 高橋 宏通 氏(パルシステム連合会産直推進部長)
土のなかにいる多くの微生物は、水や土のヨゴレ(有機物)を分解し浄化させ、植物の根から養分を吸収できるようにしてくれます。さらに微生物は、食物連鎖の底辺を支え、多くの生きものを育くむ土壌を作ってくれます。加えて耕種農業には、ともするとゴミとなってしまう残渣を貴重な食べ物や資源にかえてくれるという機能もあります。畜産や地域の産業から出る廃棄物を、微生物がきちんと分解することで、人間にとって必要な食べ物を生み出してくれているのです。 そして、植物の最大の機能である光合成は、大気中のCO2を吸収し、栄養分を作りながら酸素を放出しています。こうした、自然界の持つ機能や農業がもつ仕組みを最大限に発揮した農法が、パルシステムが目指す環境保全型農業です。いま、日本の食糧自給率が40%以下であるという実態を、パルシステムでは重く受け止めています。パルシステムでは食と農の距離を縮め、食の安全・安心の確保、日本の農地をできるだけ保全することを100万人の食づくり運動として展開します。私たち消費者が将来にわたって安定した食料を確保していくためにも、国産農産物のサポートが必要です。農業は食べるための食料を生み出す価値以外に、生物多様性、環境創造、治水など多くの価値を有しています。そのちからを生産者とともに最大限発揮できる取り組みを実践していきます。

 

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