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平和

【開催報告】第4回連続平和学習会 映画「広河隆一 人間の戦場」上映&トーク~フォトジャーナリストから見た平和とは~

2017年02月23日

 

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2017年2月5日(日)、2016年度連続平和学習会の第4回として、「映画『広河隆一 人間の戦場』上映&トーク~フォトジャーナリストから見た平和とは~」をパルシステム東京新宿本部で開催し、組合員・役職員128名が参加しました。

 

講師:広河 隆一(ひろかわ・りゅういち)氏gazouS.jpg

月刊フォトジャーナリズム誌「DAYS JAPAN」発行人。フォトジャーナリスト。DAYS大賞写真展を毎年全国で開催。著書に、小説「帰還の坑道」、写真集「新人間の戦場」ほか多数。パレスチナ、チェルノブイリ、福島を中心に取材。映画「広河隆一 人間の戦場」が、公開中。写真集「チェルノブイリ30年 福島5年」発売中。

 


フォトジャーナリスト広河隆一氏の軌跡を追ったドキュメンタリー映画を鑑賞後、広河隆一氏ご本人から、ご自身のこれまでの歩みをお話しいただきました。

広河隆一氏の軌跡

DSC00572L.jpg「日本中で学生運動が盛んだった大学時代。仲間達は皆熱く運動を行っていましたが、就職活動がはじまると途端に熱から冷めたように離れていき、私はそれについていけなかった。昨日までは昨日の自分、今日からは新しい自分と切り替えることができなかったのです」と話す広河氏。

就職はせず、イスラエルの農業共同体・キブツに渡り、そこで第3次中東戦争を経験したことをきっかけに、生涯にわたり、パレスチナ問題を追うことになります。

イスラエル帰国後、喫茶店、遊園地での仕事、スポーツ写真家、渡仏などを経て、講談社から出版されたフォトジャーナリズムの雑誌、「DAYS JAPAN」の刊行に携わります。多くの支持を得ながらも、雑誌は2年で廃刊に。

その後、活動を続ける中で、広河氏は「情報は爆弾を落とす側からしか発信されない、被害者の側からみた戦争報道はないのか」と、疑問を感じたと言います。

あるジャーナリストは、大手メディアから「私たちの国はこの戦争を支援している。被害者の写真は送ってくれるな」と言われたといいます。またアメリカのジャーナリストに「なぜアメリカに都合の良いものばかりを流すのか」と聞いたところ、「私はジャーナリストの前にアメリカ人だ」との答えが返ってきたといいます。写真にしても映像にしても、メディアは自分達が流通させたい情報しか買わないということ。

最前線にいるジャーナリストが写真を撮っても、それを発表するメディアがない。

そんな状況を前に、広河氏は仲間に呼びかけ、「DAYS JAPAN」の復刊を果たします。硬派な雑誌は売れないと言われる中、「DAYS JAPAN」には最前線のジャーナリスト達から写真が続々と送られてくるようになり、同じ思いを共有する人々から多くの支持を得るようになりました。

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「DAYS JAPAN」(2004年4月号)

「DAYS JAPAN」の創刊号は、重傷をおった女の子を抱きかかえたイラク人の写真が表紙となっています。この衝撃的な表紙は、目にする人々へ「私たちはこの戦争から目を背けてはいけない。なぜなら日本は、私たちは、この戦争に手を貸している。目を背ける権利はない」という広河氏のメッセージが込められています。

広河氏は言います。「私はジャーナリストの前にひとりの人間です。だからこそ、目の前におぼれている人がいればカメラを置いて助けるべきなんです」

その言葉どおり、広河氏がこれまで続けてこられたパレスチナの子どもの里親運動、チェルノブイリの子どもたちの保養支援、そして、福島の子どもたちの保養センター「沖縄・球美(くみ)の里」での救援活動についても、映画の中で紹介されました。


「私たちはこの国で、泥だらけの道を走っている車のようなものです。泥で前が見えない。頼みのワイパーは壊れてしまっている。耳元では『心配しないでいいからアクセルをふかしなさい』そう言われています。ワイパーの役割を担うのは、ジャーナリストや歴史家など。でも今は機能していないと言わざるをえません。今、この国はそういう状況なのではないでしょうか」と、今の日本を憂うメッセージを残し、広河氏の講演は終わりました。

広河氏の歩んできた軌跡や言葉を通して、真実を伝えること、真実を知ることの難しさ、それでも信念をもってやり遂げる力強さを学びました。

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▲講演終了後、参加者と直接意見を交わす広河氏

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▲広河隆一氏の写真展を同時開催。胸を突く写真の数々に参加者は熱心に見入っていました。

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▲写真集、「DAYS JAPAN」、チェルノブイリの子どもたちのカレンダーなどの販売も。

参加者からの感想

映画の上映、広河氏の講演を聴き、参加者からは様々な感想が寄せられました。


・広河さんの飾らないトツトツとした話し方、生き方に共感し、その幅広い活動や豊かな人間性に圧倒される思いです。私もできることをあきらめず揺るがず続けていきたいと強く思いました。

・どろだらけの時代にあって、これからも私達の車のワイパーでいてください。これからも応援し続けます。

・人間・広河隆一さんの全仕事、パレスチナ、福島、チェルノブイリ、そして球美の里という「戦場」を追った映像にひきつけられました。困難な状況下にある子どもたちへ広河さんのまなざし…今後もささやかながら応援していきたいです。

・取材への一途な思い、情報を事実を世界に伝える姿に力強さを思いました。弱者への温かい目線を私自身も持ち続け、今後の活動に生かしていかなければと思っています。

・フォトジャーナリスト広河隆一氏と同じ時代を生きられたことを幸せに思いました。言葉ではない、目で見る現実、これからも私たちに届けてください。

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パルシステム東京は、2014年に策定した平和政策にもとづき、講演やシンポジウム、食を介した交流や映画上映など、さまざまな形式で、平和な未来のために必要なことを学ぶ場を作り出しています。

学んだことをもとに、一人ひとりが考え、自ら行動することが、私たちのめざす社会に向けての第一歩と考えて、今後も平和学習会を継続していきます。

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