【明日への種まき】「これっておかしい…」「何とかしたい」そんな思い、ほかの人も感じているかも。同じ思いの人とつながる方法を考えます。

「これっておかしい…」「何とかしたい」そんな思い、ほかの人も感じているかも。同じ思いの人とつながる方法を考えます。

NPO法人コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン(COJ)では、市民グループなどからの依頼やCOJの主催で、コミュニティ作りのワークショップを行っている(©コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン)

コミュニティ・オーガナイジングで社会のための仲間作りを

「コミュニティ・オーガナイジング」とは、解決したい課題に気づいたとき、仲間を集めてその輪を広げ、行動をともにすることで、社会に変化を起こす方法や考え方です。1960年代、アメリカの人権運動などで広がりました。

NPO 法人コミュニティ・オーガナイジング・ジャパンの中村果南子さんに、活動メンバーを増やすにはどうしたらよいかを聞きました。「相手の話を聞くことです。たとえば食の安全を大事にする人といっしょに活動したいなら、なぜ食の安全が大事だと思うかを聞きます。ストーリーを語ってもらうことで、課題が明確になり、共感が生まれます」と中村さん。

 

書き出された約束ごと。「お互いを尊重する」「この場の話を口外しない」「否定から入らない」などが並ぶ

そして、「絵本『スイミー』のような個人の力は小さくても、同じ目標に向かうたくさんの仲間と協力すれば大きな力を作ることができ、社会を変える活動を起こせます。また、誰かひとりが責任を抱えていると長続きしないので、責任を分担しあい、互いの力を生かすことが大事です」と続けます。課題をイラストで表すことも有効とアドバイス。目標がクリアになり、仲間同士の“なんとなく…”感が薄れるそうです。さらに、市民のグループが取り組むには課題が大きい、脱原発や貧困対策などの活動は工夫が必要とも。「イベント開催などで起きた小さな変化に着目することをおすすめします。イベントが終わったらひと息ついて振り返る…。そのなかで次の目標が見えたり、中心になる人がでてきたり。成功体験の積み重ねが継続の力になります」