【ハートでコミュニケーション】最近、耳が遠くなった父。補聴器を 勧めるのですが、いらないと怒って しまい、困っています

　このごろ、父親が何度も聞き返したり、怒鳴るように話したりするなど、耳が聞こえにくいのでは？ と感じることが増えた娘のＭさん。
いっしょに暮らす母親も困っているので、訪問するたびに補聴器を勧めていますが、必要ないと怒り出してしまい、話し合いにならないとのこと。父親との会話にストレスを感じるだけでなく、外で事故にあわないかなど、家族で心配しています。お父さんのためを思って伝えているのに、怒られてしまうのはつらいですよね。
　昔から自分を曲げず、人の意見を聞かないところがある父親。家族もついそれを受け入れてきましたが、これから病気や介護など、おたがいの協力が必要になる場面も増えてきます。これからは母親や、娘である自分の意見も聞いてほしいと思っています。

　お父さんは、自分はまだまだ元気、娘に年寄り扱いされたくない、という気持ちが強いのかもしれません。年を重ね、できないことが増えていくのは、さびしくストレスを感じることです。補聴器の使用は、それを突きつけられるように感じるのかもしれませんね。
　ですので、Mさんはまず自分の気持ちを伝えてみませんか？
「お父さんともっと話したいから」「外で危ない目にあってほしくないから」など、勧める理由が伝われば、お父さんの気持ちもやわらぐのではないでしょうか。
　病院の先生や専門家など、第三者にアドバイスを伝えてもらうのも効果的です。これから長くつきあっていくうえで、お父さんとの上手な関わり方を見つけ、助けあっていけるといいですね。