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平和

2014年度平和カンパ活動報告~特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会~

2015年06月29日

特定非営利活動法人

シャプラニール=市民による海外協力の会

2014年度パルシステム東京 平和カンパ プロジェクト報告書

特定非営利活動法人

シャプラニール=市民による海外協力の会

 

1.事業名

家事使用人として働く少女支援活動(バングラデシュ 首都ダッカ)

 

2.事業の目的

家事使用人として働く少女たちが自信を持ち、働く場を含む生活環境が改善されること。また、少女の保護者を含む地域住民が「子どもの権利」について理解を深め、児童労働に関する意識を高めることで、将来的に家事使用人として働く子どもの数が減ることを目的とする。

 

3.活動と成果

次の4つを主な活動と目標として定め、事業を実施してきた。事業期間中にそれぞれ以下の様な成果が得られた。

①  ヘルプセンターを通じた少女への支援

【活動】

家事使用人として働く少女が集まれる場としてダッカ市内4ヵ所にヘルプセンターを設置し、毎日1時間半~2時間程度運営をする。基礎的な文字の読み書き、調理や刺繍、縫製などの技術研修、レクリエーションやカウンセリングの機会を提供する。

目標:少女たちが自信をもてるようになる

【成果】

ヘルプセンターの運営を通じて少女たちの識字能力や家事技能が向上し、70%の少女が簡単な読み書きを、86%が簡単な計算を、75%が簡単な英語の読み書きをできるようになった。雇い主が少女たちの境遇に理解を示し、公立学校に編入する少女もいた。さらに、技術研修の成果で、市場に売られているものと同等の高質な手工芸品を少女たちが作成できるようになり、追加的収入の可能性が開け、自信がついたと話していた。
これまでの啓発活動等の結果、家事労働に従事する少女が減少、あるいは、働きながらも正規の小学校に通えるようになったことで、センターに通う少女が減少したため、地域住民と合意のうえ、2014年6月末をもって1つのセンターを閉鎖した。

 

②  雇用主の意識啓発、少女たちの働く環境向上のための研修

【活動】

家事使用人のいる世帯への個別訪問を通じて雇用主との関係作りを進め、子どもたちが虐待をうけない状況を作り出すための啓発活動を展開する。雇用主に対して子どもの権利に関する研修・ワークショップを行うほか、少女たちを対象に保健衛生、性教育の機会を提供する。

目標:少女たちが働く場の生活環境が向上する

【成果】

少女たちの雇い主へ個別に延べ598回訪問し、聞き取りを行ったところ、多くの雇い主が少女に対する肯定的な意見を述べていた。具体的には、少女たちが雇い主の家族に勉強を教えたり、お菓子をつくったりするなど、少女に対してよい印象をもった事例が多くあった。また、実際に給与が増えたケースもあった。
少女に対する性教育セッションを実施した。計63名の少女が受講し、保健衛生や性教育の理解が深まった。

 

③    スラム地区における保護者への啓発、入学支援

【活動】

子どもの権利をテーマにした研修・ワークショップを、保護者を対象に行う。また近隣の学校の状況調査を進め、センターに来ている少女たちの年齢、学力に応じて入学を勧めていく。

目標:スラムに住む働く大人たちが自分の子ども(少女)を働きに出さなくなる

【成果】

公立の小学校の状況調査を実施し、それらの学校に働きかけを行った結果、4名の少女が公立小学校への入学を果たした。

 

④  住民グループの育成と寄付の呼びかけ

【活動】

センターの周辺地域住民の有志によって結成されつつある住民グループに対し、家事使用人として働く少女の課題に関する理解・認識を深めるための集会や研修を行う。

目標:地域住民が子どもの権利に対する意識を高め、自らの果たしうる役割や責任を認識するようになる。

【成果】

周辺住民を対象とした集会や研修の実施を続けたことで、周辺住民有志からなる住民グループが結成され、グループメンバーの中には、バングラデシュの地方行政に無料でセンターの場所を提供するように働きかけを申し出る者が現れてきたほか、運営の方法について積極的にアイデアを出すなど意識が高まってきている。地域住民からの寄付の申し出も増えてきており、センター運営に熱心な地域住民が複数見られる。
さらに、ボランティアの学生たちが少女たちの行事や家事使用人の存在を訴える啓発キャンペーンに参加するなど、積極的に関わっている。2015年1月に地元住民の協力を得て運動会を実施した。この運動会ではボランティアの大学生たちが、場所の確保からテント設営、当日の進行まで担ってくれた。
このように、地域の人たちとじっくり関係を作り上げた結果、働く女の子のため自ら行動する人たちが増えている。

 

4.今後の課題

センター運営を地域住民に委譲することを目指し、住民グループの活動や意欲を適切に促進していく必要があり、見通しが立ってきている一方、まだ資金のめどが立っておらず、さらなる協力者や行政との連携が必要である。

また、住民への聞き取りの結果、家事使用人の少女たちの数は減ってきていると推測されるが、実際に家事使用人をやめた少女たちが村に帰ってどのような暮らしをしているかまでは追えておらず、また家事使用人を辞めたあと、就業可能年齢に達していないにも関わらず、縫製工場で働いているケースが見受けられる。このような状況を変えるには、「子どもを雇うのが当たり前」というバングラデシュの社会を変える必要があると考え、シャプラニールは今後、メディアやキャンペーンを通した啓発活動を注力していく。その際、どのように他団体や行政と協働しながら、社会に対するインパクトを最大化するかが課題である。

以上

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