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生協からのお知らせ

「学習会 どこがすごいの?パルシステムの農産物」開催

2018年01月15日

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  パルシステム東京は12月9日(土)新宿本部で「学習会 どこがすごいの?パルシステムの農産物」を開催しました。
  この学習会は、現在見直しを検討しているパルシステムの「エコ・チャレンジ基準」について、今後予定されている組合員論議に備えるため、農薬の基礎知識、パルシステムの農産物の実情、生産現場の状況等への理解を深めることを目的として開催しました。

  

理事長

  開会に先立ちパルシステム東京の野々山理事長は、
「パルシステムでは今「エコ・チャレンジ基準」の見直しについて論議をしています。この論議に組合員も関わるため、まず農薬についてしっかり学んでもらおうというのがこの学習会です。
  私はパルシステムの青果は本当に「ほんもの」、数ある生協の中でもトップクラスではないかと思っています。パルシステムで扱う青果は、パルシステムの「産直」の理念を共有するための「産直協定書」を交わした産地から直接届くものがほとんどです。生産者と消費者の顔の見える関係というだけではなく、地球に生きる仲間として、自然との共生、仲間との共生をめざしたものです。
  私たちは現代社会において生産者が作ったものを食べなければ生きていけません。これから生産者とも「エコ・チャレンジ基準」見直しについて論議をすすめるにあたって、みんなでどのように一緒にいい社会を作っていくかということを常に念頭に置いて論議をすすめていければ、と思います」と話しました。

  

パルシステム東京  野々山理事長        

  

  

なんでも「有機栽培」「無農薬」はいいことだと私たちは思ってしまう。では農薬とは何でしょう?

  

本部長

  

  講師は、パルシステムの子会社で主にパルシステムの産直青果と米の産地開発や仕入れ、品質管理、物流管理を行っている㈱ジーピーエス取締役・事業本部長の工藤友明氏です。

  

  

  

  

  

㈱ジーピーエス取締役・事業本部長 工藤友明氏

  

  

  私たちは「有機栽培」「無農薬」と聞くといいことだと一概に思ってしまいがちですが、そもそも農薬とは何かを説明できる人は少ないのではないでしょうか。

  農薬取締法には以下のように定義されています。

  

定義

  

農薬使用に関して

  

  工藤本部長は農薬使用について以下のことを話しました。

  

1.私たち消費者も注意する点

・私たち消費者が普段家庭菜園や市民農園で栽培しているものに使う、ごく一般的な市販の化学肥料にも殺虫成分が入っているものがあり、農薬取締法の規制の対象になります。

  

2.工夫している点

・農薬は同じものを使い続けると、病害虫に耐性が付き効果がなくなるので、ローテーションで使用農薬を変えています。

  

3.苦労している点

・生産者は農薬の成分や基準などの変更に対応しながら、たくさんの農薬を正確に管理しなければならないことがかなりの負担になっています。

・農薬は使わない方が生産者も楽であるし、コストもかかりません。しかし、異常気象などが多く、農薬を使わないと野菜が出荷前に傷んでしまうこともあり、どうしても使わざるを得ない場合があります。

  

  

パルシステムの栽培基準

  

「コア・フード」について

  パルシステムのトップブランドは「コア・フード」といいます。

コア・フード

  「コア・フード」の栽培基準はとてもわかりやすく、JAS法に定められた「有機農産物」の栽培基準に沿って栽培されている農産物、またはそれに準ずると判断された農産物です。
化学合成農薬、化学肥料は、土にも作物にも使いません(有機JAS認証での使用可能資材を除く)。

  

  

「エコ・チャレンジ」について

エコチャレンジ

  「エコ・チャレンジ」の栽培基準は、化学合成農薬、化学肥料を各都道府県で定められた慣行栽培基準の1/2以下に削減し、パルシステムが定める「削減目標農薬」を不使用であることです。
削減目標農薬として8成分登録しており、その他の指標関係は各都道府県の特別栽培基準に準じています。

  

  

  

  

「表示なし」の農産物も他とは違います

  カタログ掲載において、「表示なし」の農産物も、「パルシステムの産直四原則※1」を守り、「産直協定書」を取り交わした産地で栽培されたものです。
誰が作ったかだけでなく、どのように栽培する予定か、どのように栽培したかなど、栽培計画・栽培履歴・出荷基準まで確認しています。

  

パルシステムの産直四原則とは※1

四原則

  

農薬の管理について

  農薬や肥料など栽培に関しての管理については、㈱ジーピーエス独自の栽培管理システム「ファーマーズネットシステム(F-net)」で行っています。
これは、パルシステムの全産地・全品目の栽培計画、栽培記録を管理する独自のシステムです。産地は作付けとともに、栽培に使用する農薬や肥料を事前にF-netに入力します。㈱ジーピーエスは入力されたデータをもとに、栽培基準に沿っているか、農薬の誤使用等がないかを細かくチェックすることができます。

  現在、ハウス栽培のため土壌くん蒸剤を使用する必要があり栽培が難しかった「エコ・(チャレンジ基準)ミニトマト」の栽培、出荷(2017年11月3回~)を7産地で取り組んでいます。これは虫のいない冬に栽培することで、農薬使用を減らすことに成功した、画期的なチャレンジです。

  

  

学習会

  

これからの課題
農薬を使わない生産リスクについて-パルシステムにできること

  

  農薬を使わないことで発生する生産リスクは、生産者だけが背負うものではありません。
生産者と一緒にパルシステムができることを始めています。

  

1.土壌くん蒸を行わない実験栽培の実施

    エコ・チャレンジ基準が変わったことで、土壌くん蒸を行うごぼう、長ねぎ、トマトはエコ・チャレンジアイテムの企画が難しくなりましたが、㈱ジーピーエスと周辺産地では土壌くん蒸を行わない実験栽培を行っています。

  

2.コア・フードの販売強化と単品作付け拡大

    コア・フードの販売強化と単品作付け拡大を行い、エコ・チャレンジの代替品としても出荷できるようにして、出荷量を確保できるようにしました。
コア・フード米供給減少にともなう加算金の見直し、野菜ではエコ・チャレンジの仕入れ価格の見直しも行っています。

  

3.除草作業の軽減方法の検討

  農作業で一番大変なのは除草です。慣行栽培では除草剤(農薬)を使用するのが一般的ですが、今パルシステムでは除草作業を軽減できる機械について開発、購入資金の補助などを検討しています。
一番大変なところをサポートしていかなければ、若い世代が農業をやりたいと思わなくなってしまいます。

  

4.農薬削減方法の追求

  現在、生産者と協力し、一定の品質を保持しながら農薬削減できる方法の追求を行っています。具体的には、農法研究の継続や健康な作物を作る土作りに加え、総合的病害虫管理(IPM)※2  等の取り組みです。
生産者同士がこうした技術交流ができるのもパルシステムがあるからですし、生産者も応援する組合員がいるからこのような取り組みができるのです。

総合的病害虫管理(IPM)とは※2
  病害虫の防除に関し、利用可能なすべての防除技術を利用し、経済性を考慮しつつ、適切な手段を総合的に講じる防除手法のこと。従来のように、農薬により病害虫を完全に撲滅したり、漫然と薬剤を定期散布したりするのではなく、農地を取り巻く環境状況と対象種の個体群動態を考慮しつつ、生物的防除、化学的防除、耕種的防除、物理的防除等を矛盾無く組み合わせることで、病害虫の密度を経済被害を生じるレベル以下に抑えようとするもの

  

農薬を使用しないで栽培した場合の被害に関する調査(社団法人日本植物防疫協会)

生産リスク

出典:農林水産省Webサイト 農薬の基礎知識「1.農薬とは(3)病害虫や雑草による被害はどの位か」を加工して作成しています。
          社団法人日本植物防疫協会「農薬を使用しないで栽培した場合の病害虫等の被害に関する調査」(1993年)
          アメリカの調査は1990-1993実施。作物名右( )は試験例数(1991-1992年に実施)

  

  「農薬を使用しないで栽培した場合の被害に関する調査(社団法人日本植物防疫協会)」 の調査結果を見ると、きゅうり、キャベツなどは農薬を使用しないと収穫量が60%以上落ちることがわかっています。りんご、ももなどの果物はほぼ全滅です。映画にもなった木村秋則さんの「奇跡のリンゴ」の話はご存知でしょうか?「奇跡のリンゴ」は、様々な条件が奇跡的に整ったものなのです。
そのような中で生産者は消費者の安心・安全な食を安定的に支えるために、どうしたら農薬を減らすことができるかを日々考え、チャレンジをしています。
私たち消費者も農薬について理解を深めていく必要があると思います。

  

  

参加者アンケートより

  

  参加者からは、
「農薬について全くわからなかったので、大変勉強になった」
「生産者の努力に感謝しつつ、組合員の理解や支援を広げていかなくてはいけないと感じた」
などの声がありました。

フルーツ

パルシステムの青果の試食。市販品と食べ比べをしました。

  

  

パルシステム東京では今後もエコ・チャレンジ基準見直しに関する学習会を開催します。
ご参加お待ちしております。

  

野菜

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