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生協からのお知らせ

内閣総理大臣に組織犯罪処罰法改正に対する意見書を提出しました

2017年05月30日

5月30日(火)パルシステム東京は、内閣総理大臣 安倍 晋三首相に、組織犯罪処罰法改正に対する意見書を提出しました。

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2017年5月30日

内閣総理大臣  安倍 晋三 殿

 

組織犯罪処罰法改正に対し、国民的な論議に基づく、慎重な審議を求めます。

生活協同組合パルシステム東京

理事長   野々山 理恵子

 

  私たちパルシステム東京は、「『食べもの』『地球環境』『人』を大切にした『社会』をつくります」を理念に、 約46万人の組合員が、協同組合の精神に則り、民主主義や基本的人権を尊重し、相互扶助の地域社会の実現を目指し活動している生活協同組合です。

  5月23日、「組織犯罪処罰法」改正案(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案)が衆議院で可決・承認されました。本法案は、日本国憲法が保障する「基本的人権」を侵害する恐れがあり、一般市民のくらしや活動に深刻な影響を及ぼす可能性が懸念されています。

  以下の理由により、パルシステム東京は、本法案について国民的な論議に基づく、慎重な審議を求めます。

 

1.基本的人権を侵害する恐れがあります。

  本法案では、「テロ対策」を名目に、組織犯罪の計画合意から準備行為に至る場合を処罰要件とする、いわゆる「共謀罪」が盛り込まれました。しかし、適用対象の犯罪には会社法、労働基準法、著作権法などテロとの関係性が明確になっていないものが含まれ、一般市民が対象となる可能性を排除していません。国会審議等で「一般市民は捜査対象にならない」との答弁を繰り返していますが、その運用については不明確な点が多く、「捜査機関が個別に判断する」等にとどめています。テロ対策を名目にした捜査機関の権限拡大による国民への監視強化も危惧されています。
  本法案には、捜査機関の誤った判断で一般市民が深刻な影響を被り、国民の基本的人権が侵される可能性があります。日本国憲法で保障される思想・良心の自由など、国民の基本的人権が明確に担保されているとは言えません。これらの懸念事項については、日本弁護士連合会や多くの憲法学者をはじめ、プライバシー権に関する国連特別報告者も指摘をしています。

 

2.国民への丁寧で正確な情報提供を求めます。

  本法案は、計画段階を罪に問うという点で犯罪行為に着手した時点で処罰の対象とする刑事法の原則を大きく転換するものです。政府はその目的を、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けたテロ対策とし、「国際組織犯罪防止条約を締結するために必要」と説明していますが、国連ではテロ対策に必要な条約を多数制定しており、主要な条約については、すでに日本も国内法を整備し批准しております。
  「テロ対策」という言葉だけが前面に出ており、本法案の目的や内容について、国民への丁寧で正確な情報提供がなされていません。

 

3.国民的議論となるまでの理解が深まっていません

  マスメディア各社が3月から4月に実施した本法案への世論調査では、調査によって「賛成」の割合が最高で58%、最低35%と、大きなばらつきがみられました。その原因について「法案の呼称など質問文の違いが、回答に影響している可能性がある」と分析する指摘があります。これは、本法案の賛否を判断するために十分な情報が、国民に提供されていないことに起因するといえます。

 

  本法案は、「テロ対策」を名目に、十分な国民議論と理解、国会審議が尽くされないまま衆議院を通過し、参議院へ送られました。国民のくらしに大きな影響を与えかねない法改正には、慎重な姿勢が必要です。

  パルシステム東京は、憲法が定める国民の権利が侵されないよう、幅広く、かつ、慎重な審議を求めます。

 

以上

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