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生協からのお知らせ

「TPP批准に抗議します」内閣総理大臣に意見書を提出しました

2016年12月12日

12月12日(月)、パルシステム東京は内閣総理大臣 安倍 晋三首相に対してTPP批准に抗議する意見書を提出しました。

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2016年12月12日

内閣総理大臣  安倍  晋三  殿

生活協同組合パルシステム東京

理事長   野々山 理恵子

 

――TPP批准に抗議します――
「富の独占」でなく誰もが心豊かにくらせる社会づくりを

 

  12月9日(金)、TPP(環太平洋連携協定)批准の承認案と関連法案が参議院本会議で可決され、承認、成立しました。 それぞれの参加国で長い歴史をかけて培われてきた地域・文化・経済を崩壊させかねない経済自由協定が、国民的な議論のなされぬまま成立されたことに対し、強く抗議します。

  私たちパルシステム東京は「『食べもの』『地球環境』『人』を大切にした『社会』をつくります」を理念として活動しています。 産直を通じて消費と生産をつなぎ、地域でお互いが助け合う社会づくりに取り組み、資源循環と持続可能性を追求してきました。その立場から、 TPPを含む過度な経済自由化が、到底相容れない考えに基づく制度であることを確信しています。

  なかでもTPPは、多くの重大な問題を含んでいます。もっとも身近な食の安全では、原料原産国や遺伝子組み換えをはじめとする 食品表示に制限がかかり、消費者が望む情報が得られなくなる可能性があります。国内の農林漁業は、中長期的にほとんどの品目で関税が撤廃され、 産品の輸入増により発展が阻害されます。同時に、農林漁業の営みによって保全されていた自然環境が破壊されかねません。

  食と農以外の分野でも、 私たちのくらしに深刻な影響をおよぼすことが考えられます。 助け合いの精神から生まれた共済や、貧富の格差なく公平に享受できる医療のほか、 金融、雇用、知的財産など幅広い分野で、生活者を守るための制度が変更されることが危惧されています。

    いずれの分野もその恩恵を受けるのは、 多国籍企業やこれらの企業に投資するひと握りの富裕層です。投資家が協定違反を主張して国家を訴えることができる 「ISD条項」は、紛争を解決する仲裁機関において多国籍企業をクライアントとする弁護士などが担当するケースが多く、 公平性に欠けるとの指摘があります。仲裁機関の裁定は国の司法より強い拘束力があるため、国家の主権を手放すといっても過言ではありません。

    さらに、審議にあたり交渉内容を知ることができない秘密主義も重大な問題です。公開されている協定文すら、いまだ全体の3分の1程度しか日本語に翻訳されておらず、審議に必要な情報が欠如しています。そのせいか、審議の当事者である国会議員からも一部に見識を疑いかねない発言が散見され、国民どころか国会内さえ議論が不十分であることがうかがえます。

    国外では、TPP主要構成国である米国の次期大統領、ドナルド・トランプ氏が雇用の確保を主な理由に、就任初日に離脱を通告すると表明しました。ほかにも、経済自由化による深刻な影響を懸念し、交渉や協定締結を中止もしくは先送りする国が現れています。予断を許さない状況ではありますが、少しずつ、地域独特の文化や産業を守ろうとする運動は世界で広がっています。

    TPPに限らず世界的な経済活動の自由化をめぐる議論は、これからの日本のあり方が問われるものです。にもかかわらず、この国が目指すべき未来や、子どもたちへ引き渡したいくらしが語られぬまま、TPP批准が承認されたことについて、強い危惧を覚えます。次世代に対して責任をもち、誰もが心豊かにくらせる社会のあり方について、幅広い国民的議論が行われることを強く求めます。

 

以上

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