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生協からのお知らせ

パルシステム東京は、政府の「エネルギー・環境会議」が決定した「エネルギー・環境に関する選択肢」に対するパブリックコメントへ、意見書を提出しました。

2012年08月02日

8月2日(木)、パルシステム東京は、政府の「エネルギー・環境会議」が決定した「エネルギー・環境に関する選択肢」に対するパブリックコメントへ、意見書を提出しました。
パルシステム東京では、脱原発運動を推進し、再生可能エネルギーへの転換をすすめる方針を掲げて、事業と活動を展開しています。今回提案された「エネルギー・環境に関する選択肢」に対しても、この方針に沿って意見書を提出しました。あわせて、パブリックコメントは国民の意見や思いを政府に伝える大切な機会として、当組合の組合員活動に参加している組合員を中心に、それぞれの立場から意見書提出の呼びかけを行いました。

【意見の要旨】

  • 1、原発については「ゼロシナリオ」しか選択肢はありえない。原子力発電を速やかに停止すべきである。
  • 2,核燃料サイクル政策は、シナリオに加えて選択させることは不適切である。
  • 3,節電と最適化によってエネルギー消費を減らし、再生可能エネルギーを急速に普及させるべきである。

 

エネルギー・環境に関する選択肢」に対する 意見書

関連記事・・・「エネルギー環境に関する選択肢」(パルシステムリンク)


                            「エネルギー・環境に関する選択肢」に対する意見(パブリックコメント)

生活協同組合パルシステム東京
理事長 吉森 弘子


 私たち生活協同組合パルシステム東京は東京都において『「食べもの」「地球環境」「人」を大切にした社会をつくります』を理念に事業活動をおこない安心・安全な商品を家庭にお届けする組合員42万人の生協です。
 当組合としては、原発に依存することに対して、ドイツのエネルギー転換(未来のための共同事業)を提出した安全なエネルギー供給に関する倫理委員会の資料を参考にしました。ドイツの倫理委員会は、福島原発事故を次ぎの三つの重要な点によって、人びとの原子力リスク感覚が変化したことを指摘しています。

  • ①深刻な原発事故が日本のようなハイテク国家で発生した、という事実。
  • ②事故後数週間たっても、損害規模、地域的ひろがり、破局見通しなどが不明なこと。
  • ③今回の事故のプロセスは、原発の設計においては想定されておらず、技術的なリスク評価の限界が明らかとなったこと。

こうしてドイツは、原発事故が実際に起こることを自覚し、原発の安全性に信用が置けないことがわかり、国として、原発利用に責任をもつことができるかどうかを国民に提起するに至りました。
 ドイツの倫理委員会では、『原子力エネルギーの利用やその終結、他のエネルギー生産の形態への切り替え等に関する決定は、すべて、社会による価値決定に基づくものであって、技術的あるいは経済的な観点よりも先行しているものである。未来のエネルギー供給と原子力エネルギーに関する倫理的な価値評価において鍵となる概念は、「持続可能性」と「責任」である』未来における「責任」をはたせるエネルギーの選択をすべきだとして脱原発を決定したのです。
 原発事故を起こした日本の消費者としても、原発における「安全性」「持続可能性」「責任」の価値評価は社会に受容できるものではありません。事故の損害規模、地域へのひろがり、未来への影響見通しができないぐらい甚大な被害に及ぶこと、自然災害への備えは技術では対応できないことが明らかになった今、受容できない原発は速やかに廃炉にすべきだと考え意見を提出します。

1, 3つの選択肢については、「ゼロシナリオ」しかありません。原子力発電のすみやかな停止を強く要望 し ます。

  • 原発増設も可能とする「15シナリオ」や原発を推進する「20~25シナリオ」はいずれも非現実的です。よって、原発選択に関して言えば、原発依存をゼロにする「ゼロシナリオ」しかありません。
  • 2030年時点で原発ゼロをめざすのではなく、現在定期点検中の原子力発電所の再稼動をおこなわず、原子力発電を速やかに停止することを強く要望します。
  • しかしながら「ゼロシナリオ」及び他のシナリオ共通の前提である「大胆なエネルギー構造改革に取り組まなければならない」と記載がありますが、本文には残念ながら電力システム改革や産業構造の転換など具体的な取り組む内容が示されていません。
  • また現状よりも化石燃料の依存度が高くなることや再生可能エネルギーの導入についてもポテンシャルが低いとはいえ小水力、地熱、バイオマス発電など適正な地域連携で新規開発を考慮されておらず風力・太陽光に限定した表現は不十分な点もあり、「ゼロシナリオ」を見直す必要があると思います。
  • 原発の電力に依存しない社会像を描き、それに向けた政策立案、制度改革に一刻も早く取り組むべきです。

2.原発依存度の低減道筋に核燃料サイクル政策のあり方を問うことはできません。

  • 原発の稼動比率と核燃料サイクル問題を選択肢に加えて同意をとることは不適切だと思います。
  • 使用済み核燃料の再処理、直接処理問題については重要な課題であり、国民には別提示し議論すべきものであり解決については世界規模での対策を採るべき提案です。

3.上記2点を踏まえ、以下の政策および制度改革を強く要望します。

      1) 速やかに脱原発を実現する。

  • 国策による原発・核燃料サイクルの開発・推進体制をやめる。
  • 被災者救済、汚染の除去、地域の復興を進め、健康と生態系の影響を最小化する。
  • 福島第一原発事故の徹底検証に基づく安全点検・安全確保を行う。
  • 隠されてきたデータをすべて情報開示し、エネルギー政策について開かれた国民的論議を行う。
  • 国際的な放射性物質汚染を謝罪し、徹底した情報開示を行い、汚染原因国としての責任を果たす。
  • 原発の新設と増設は中止し、原発推進・依存政策から速やかに撤退する。
  • 定期検査中の原発は、再稼動は行わない。
  • 核燃料サイクル施設はすべて撤退する。
  • 原発・核燃料サイクル施設で働く労働者の被曝管理・放射線防護管理を改善、強化する。


     2)節電と省エネ、効率化と最適化によってエネルギー消費をいっそう減らす

  • エネルギー基本計画の需要見通しを見直し、目標を定めて、政策的にエネルギー消費の削減を進める。
  • エネルギー消費の「見える化」を行い、スマートメーターやホームエネルギーマネジメントシステム、ビルエネルギーマネジメントシステムの導入を推進する。
  • エネルギーのロスと使い過ぎにメスを入れ、効率化を推進し、過剰消費は見直す。
  • 産業用・業務用・家庭用の電力・エネルギーを、節電と省エネを促す料金体系に見直す。
  • ピークを抑制する季節別・時間帯別メニューのきめ細かい料金制度を導入する。
  • 住宅・施設の断熱・遮熱性能を高め、熱エネルギーの消費を減らし、熱源には電気よりもガスや太陽熱・バイオマスの利用を重視し、過度の電力依存から脱却する。


     3)原発への依存に替えて、再生可能エネルギーを急速に普及させる

  • エネルギー政策基本法とエネルギー基本計画の大転換と、電力制度の大改革を進める。
  • 固定価格買取り制度を継続的に改善しながら、再生可能エネルギー発電の優先接続・優先給電と送電線の系統強化を進める
  • 多様なエネルギー事業・発電事業を推進するために、地域主体の共同出資による再生可能エネルギー事業を支援する。
  • 市民への情報公開と、政策決定プロセスへの主体的参画を進めて、生活者のエネルギーと電力の選択の権利を確立する。
  • 原発推進と高コスト体質を支えてきた総括原価方式は廃止も含めて徹底的に見直す。
  • 電力会社の地域独占体制を見直し、発・送・配電は分離し、公共のインフラとして地域連携の広域送電網を強化する。
  • 火力発電は効率的な最新鋭石炭火力、LNG火力への転換を促し、地球温暖化防止と両立させる。
  • 車両や動力については、立地や用途に応じて適切なエネルギー源・燃料源を選択し、省エネを進める。

以上

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