1. ホーム
  2. 生協からのお知らせ
  3. TPP連続学習会 第2回「食と農の未来に向けて」
生協からのお知らせ

TPP連続学習会 第2回「食と農の未来に向けて」

2014年05月22日

5月17日(土)、東京大学大学院農学国際専攻教授の鈴木宣弘氏を講師に迎え、TPP連続学習会の第2回「食と農の未来に向けて」を開催。組合員、役職員59名が参加し、刻々と変わるTPP交渉の状況や、TPP締結が私たちの未来にどう関わってくるかを考えた。

※TPP連続学習会 第1回の様子はコチラから

 

TPPは1%の1%による1%のための協定

鈴木教授は「今だけ、金だけ、自分だけ」しか見えない人々が、日本が伝統的に大切にしてきた、助け合い支え合う安全・安心な地域社会を崩壊させていくと怒りを込めて話し出した。ノーベル経済学賞学者のステイグリッツ教授の、「TPPは人口の1%しか占めないが、米国の富の40%を握る巨大企業の『1%の1%による1%のための協定』」という言葉を引用しながら、現政権の「農業所得倍増計画」の実体も、99%の農家がつぶれても1%の企業的農業の所得が倍になったら所得倍増の達成になるという考えと指摘。コミュニティを無視した姿勢は、まさに生協の理念に反することで、長期的な持続も見られないと話す。

DSCF0815.jpg

 

世界一、企業が活動しやすい国ってどんな国?

TPP合意を妨げていると日本の農業が悪玉に挙げられているが、交渉がここまでもつれているのは、各国が「米国企業に対する一切の不利益と差別を排除する」という協定のあり方に強く抵抗しているため。大企業の利益を守るためなら、各国制度の廃止や改変を迫り、従わないのならISDS条項で損害賠償させるという「脅迫」は、国民の安全・安心なくらしを脅かす重大な事態と言わざるをえないとする。

米国産牛肉の輸入拡大に代表される食の安全基準の緩和、米国保険会社の参入、医療・薬価の規制緩和など、TPP妥結にむけてなし崩し的な譲歩が続いている。「日本を世界一、企業が活動しやすい国にする」と公言する政権がめざす社会は、99%の国民がくらしやすい社会ではないことが明白だ。

 

「安ければいい」の落とし穴

一方で、日本人ほど安ければいいという国民はいない。特に「食」に安さだけを追求するのは命を削り、次世代に負担を強いること。消費者も生産者もみんなが幸せにくらせるような適正な価格設定をし、消費者は自分たちの命を守るために国内農業生産をしっかり守る覚悟をもち、生産者は国民の命、健康、国土、環境を守る仕事に誇りをもって踏ん張ってほしいと語った。

DSCF0818.jpg

土曜日の午前中にもかかわらず、組合員、役職員59名が参加。2時間立ち通しで熱弁をふるう鈴木教授の講演に聞き入った

 

s_profile.jpg【講師プロフィール】
鈴木宣弘(すずき・のぶひろ)氏。東京大学大学院農学国際専攻教授。農業経済学の第一人者として農産物市場の活性化に尽力する農学博士。「食料の海外依存の状況と問題点」「環境負荷を改善する循環型農業」「農産物貿易自由化」など、提言は多岐にわたる。農産物市場の国民経済・環境への影響、世界の様々な階層への影響とその調整政策の解明に取り組んでいる。


ページの一番上へ

「食べもの」「地球環境」「人」を大切にした社会をつくります
〒169-8526 新宿区大久保2-2-6 ラクアス東新宿