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パルシステム東京の「出前授業ブログ」

お米づくりプロ&名物講師による"ごはん好き"のためのミニ授業② ~中干し編~

こんにちは。パルシステム東京の「お米の出前授業」講師、木方(きがた)です。

 

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今回は「中干し」に関する質問をいただきました。「中干し」と聞いて、「何を干すの?」「中って何のこと?」と、不思議に感じますよね。

 

その「中干し」に関して、新潟県はJAささかみの組合長、稲毛秀利さん(写真)にご協力いただき、詳しく解説していきたいと思います。 稲毛さんは毎年、パルシステム東京の職員研修を受け入れてくださっている方で、木方も稲毛さん宅に泊まり込みで米づくりを学ばせていただいたことがあります。

 

ではさっそく、いただいた質問と稲毛組合長による解説です。

 

質問①「稲がまだ青々としているのに、その田んぼにはまったく水がありませんでした。なぜですか?
まわりの田んぼもみんな同じように水がなかったので、入れ忘れたようではないみたいですから、わざとそうしているのですか?稲が枯れてしまったりしないのですか?」

 

以下、稲毛組合長の解説

 

   

それは「中干し」と言います。中干しとは、田んぼの水を抜くことを指します。
その年の天候や気温にも左右されますが、田植えをしてから、約35日でこの「中干し」を開始します。

 

では、なぜこのような「中干し」をするのか、その理由を詳しく説明しますね。

理由は大きく分けて二つあります。

 

一つ目の理由は、お米の生育を良くしてひと粒ひと粒を大きくするためです。
稲の茎は、田植えをしてから約7日で茎が増えてきて、一株(4~5本植え)の有効茎数の80%になったら、この「中干し」で過剰な生育を抑えるのです。

 

なぜ過剰な生育を抑える必要があるのか、さらに詳しく説明しますね。
過剰な生育を抑えることで、稲が丈夫になります。
無駄な生育を抑えるから、風が通りやすくなります。風が通りやすくなると病気にも強くなります。

また、水を抜いて田面を乾かすことで、田んぼからのワキ(前年のワラ発酵のガス)を抑え、根を土中深くまで伸ばし肥料の吸収をよくします。
こうして肥料をいっぱい吸収して元気に育った稲に実る米のひと粒ひと粒は大きくなります。
お米の粒が大きくなれば高く売れます!
そうすれば生産者は儲かります!!(笑)...というのは冗談として、おいしいお米ができあがります。

 

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二つ目の理由は、稲刈り(収穫作業)をしやすくするためです。
昨年や今年のように、長雨が続くと田んぼがぬかるんでしまって、コンバイン(稲刈りをする農機/右写真イメージ)での作業がしにくくなってしまいます。
そのため、中干しをして圃場(田んぼ)を固くするのです。固くすればコンバインが田んぼに入ることができて、稲刈りができる、ということなのです。
この場合、田んぼがある程度固くなったら、田んぼにまた水を入れて、田んぼに水分が残るように水の管理をします。そうしないとせっかく植えた稲が枯れてしまいますからね。

 

   

 

「中干し」のこと、よくわかりましたか?産地によって、生産者によって、「中干し」のタイミングや、「中干し」をしないというケースもあるなど、それぞれ違いはありますが、「中干し」は皆さんにおいしいお米を食べてもらうための生産者の工夫の一つなのです。

皆さん、これからもお米をたくさん食べてくださいね。

 

【関連リンク】

  • JAささかみ
  • NPO法人 食農ネットささかみ
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