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【イベントレポート】『よりHAPPYに!』ハートフルCAFE | 2018年度 パルシステム東京 市民活動助成基金 成果報告会を開催しました。

2019年08月08日

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2019年6月29日、パルシステム東京は「『よりHAPPYに!』ハートフルCAFÉ」と題して市民活動助成基金 成果報告会を開催しました。組合員や市民団体関係者ら総勢67名が参加し、ミニシアターや各活動団体の報告、交流会などを通じて、市民活動に関する理解を深め、そのネットワークの広がりを模索しました。

パルシステム東京  松野 玲子 理事長

開会あいさつでは、パルシステム東京の松野 玲子理事長から「市民活動団体は身近なところの課題意識を『何とか変えたい』と立ち上がった団体です。今日ここで皆さんの活動の話を聞くこと、組合員との接点や生協とのつながりなど輪が広がることで、『社会をどう変えていくか』を考える一助としていきたい」と抱負が述べられました。


第1部
避難者の言葉に突き動かされて ~堀切さとみ監督トークより~

第1部では助成団体の一つ、「OurPlanet-TV」主催の2017年度福島映画祭で上映された作品の中から、「原発の街を追われて3・ある牛飼いの記録」をミニシアターとして上映。同作品の監督、堀切さとみさんを招き、ドキュメンタリー映画製作にかける思いをお聞きしました。

堀切さとみ監督
 堀切さとみ監督
 「実は、埼玉県の旧騎西高校での毎週の炊き出し
  でもパルシステム東京の職員さんとの出会いが
  あり、今日の再会を嬉しく思っております」

埼玉県の小学校で給食調理員として働きながら、映像制作を学んだ堀切さん。震災後、炊き出しボランティアとして駆け付けた避難所で、着の身着のまま避難してきた方々の声を聞きました。そんな中、一人の男性避難者から聞いた「俺たちは忘れられていくのさ」という言葉が頭から離れず、以来、福島原発事故によって埼玉県に集団避難してきた双葉町(福島県)の人々をカメラで追い続け、ドキュメンタリー映画を制作していると言います。

「原発事故から8年。全国に散り散りになった避難者の中には、いまだに謂れのない偏見にさらされ、8年間ずっとひきこもっているという方もいます。」 厚生労働省自殺対策推進室の発表によると、東日本大震災に関連する自殺者数は2019年4月時点で228人。「映画の主人公Uさんはかなり逞しい方ですが、それでも飼っていた牛を殺さざるを得なかったときなど、自殺を考えたといいます。『それでもここで死んでは何も伝わらない』と踏みとどまって、証言してくださったおかげで今日のような上映会ができています。『知ってもらいたい。その上で力を貸してほしい』それがUさんの願いです」

一市民がドキュメンタリー映画製作と上映を通じて、マスメディアでは報道されない原発事故の影響を多くの人に広めていることを知り、参加者からは「とても身につまされるような映像やお話でした。また、問題がとてもよく伝わってきました」と感謝の声が寄せられました。


第2部 成果報告会より
「こども・ワカモノ・みんなの居場所」/「生きる力・支える力」

2019heartful-cafe_1-02.jpg第2部でははじめに、助成先を決めるための書類審査以降、団体訪問などで深く団体と関わってきた基金の運営委員会を代表して、山口浩平委員長からご挨拶がありました。
「成果報告会は助成先団体から(助成金を)どのように役立てて、どんな成果があったのかを聞く会。今回は『こういう視点で団体を評価している』という点を3団体ごとに、運営委員からのコメントでご紹介していきます」


続いて「こども・ワカモノ・みんなの居場所」をテーマとして、助成先の3団体の報告をお聞きしました。

ひだまり文庫
自宅の一部を開放し、子ども向けの私設文庫を2011年に開設して、地域の交流を行なっている。
小手先工房
家でもない、学校でもない、地域見守りの拠点としてフリースペース「おちゃのま」を月3回程度実施している。
日本ミャンマー・カルチャーセンター
在日ミャンマー人への支援と、日本人へのミャンマー文化の紹介をしている。
*当日、手作りお菓子をご提供いただきました
ひだまり文庫 小手先工房 日本ミャンマーカルチャーセンター
 「開設前に東日本大震災があり、連日のテレビ報道で子どもたちの顔が変わっていくのを感じました。私にできることは自分のまわりにいる子どもたちを笑顔にしていくことだと」(中村さん)  「ものづくりが得意なメンバーが集まって、放課後の中高生らといっしょに過ごしています。子どもたちの受験報告などを聞くと、先生でも親でもない斜めの関係の大人としてうれしいです」(吉仲さん)  「竪琴、舞踊、スポーツなど、ミャンマー人はとっても多才。毎年6~7月に開催する『まるごとビルマ体験パック』なども盛り上がります」(落合さん・写真左)

2019heartful-cafe_2-004.jpg 基金の運営委員の一人、佐藤さんは「子どもや子育て中の母親、日本での生活に慣れていないミャンマーの方など、対象は違えど、いずれも『心の拠り所』になっている」と共通点を解説し、単なる居場所づくりに留まらない活動の深みを感じたと評しました。
さらに、「サードプレイスは人間関係を豊かにし、地域とのつながり、生きる力を育む有意義な活動となっています。支援をされる側がやがて支援をする側に回って、次の世代へとバトンを回すサイクルが生まれたら理想的」と話しました。


次に、「生きる力・支える力」をテーマとして、助成先の3団体の報告をお聞きしました。

マザーハウス
受刑者の精神的サポートと、出所後の居場所づくりなどで再犯防止をすすめる。
*当日、マリアコーヒーをご提供いただきました
Spring
刑法性犯罪改正に向けてロビイング活動を行なっている。
慈有塾
教育の機会を逃した大人向けに無料で学習塾を開催している。
マザーハウス Spring 慈有塾
 「服役中、多くの受刑者が孤独の中にいて、社会とのつながりを持たず、自分自身に向き合う機会もない。だから、社会とのつながりを取り戻すことが一番重要と考えて始められたのが文通プロジェクトです」(カザマさん)  「性暴力被害を全く知らない人たちが、被害者に大きな影響を与える法律を作っていることに衝撃を受けました。日本でレイプ被害に遭って、警察に届け出た人はわずか3.4%、ロビイングを通じて被害の実態にあった法改正を求めています」(山本さん・写真右)  「飲食店でアルバイトをしている学生さんが、塾で勉強して高卒認定試験6科目に合格し、『大学に行きたい』と言って、自分の夢をもつことができた。これも慈有塾が果たした大きな役割」(松井さん)

2019heartful-cafe_2-008.jpg 基金の運営委員の一人で組合員でもある林さんは「当事者でなければわからない経験を活かし、まさに身を投じて自らの経験を社会変革に役立てようと、人生をかけて活動をしていらっしゃいます」と3団体の活動に敬意を表しました。「人は孤独と空腹になってはいけない。それは必ず絶望につながっていく。そうなってはいけない、というメッセージを強く感じます」


第3部 成果報告会より
「難病と障がいに向き合う」/「社会や地域の問題を考える」

第3部ではまず、「難病と障がいに向き合う」をテーマとして、助成先の3団体の報告をお聞きしました。

瑞穂パラスポーツクラブ
発達障がいのある子どもたちへスポーツを通した支援をしている。
石神井・冒険遊びの会
親の悩みを共有できるプレーパークを開催している。
難病支援ネットワーク
外出困難な患者たちがご自宅で情報共有をできるシステムの構築を進めている。
瑞穂パラスポーツクラブ 石神井・冒険遊びの会 難病支援ネットワーク
 「助成金を使って備品やスタッフを充実させることができ、昨年度はスペシャルオリンピックにも参加しました。また、6月には任意団体から一般社団法人化も果たすことができました」(白石さん)  「プレーパークで子どもを遊ばせながら、親たちが雑談の中で細々とした相談にのる『おしゃべりプレーパーク』、そして子どもの発達を学ぶ定期的な学習会『ピアセンス』を開催することができました。講師料とスタッフ謝金に使用できて、とても助かりました」(長谷部さん) ※写真は当日、参加者が体験したネット会議の様子
 「日頃、難病に関する情報発信や、病気・看護などの相談などを行なっています。難病カフェを通じて患者リテラシーを向上させ、将来的には患者学の確立につなげていきたいです」(恒川さん)

2019heartful-cafe_3-004.jpg 基金の運営委員の一人で組合員でもある北村さんからは、「役に立つ」以上に「楽しい」が活動の共通キーワードになっていることが触れられました。
「本人にとってはただただ楽しい。それが自分たちのためになっている。自分たちのプラスが積み重なって前を向いていける、そういう活動に助成基金が使われていることを楽しくそして嬉しく感じました」


続いて「社会や地域の問題を考える」をテーマとして、助成先の3団体の報告をお聞きしました。

OurPlanet-TV
社会の課題を共感・問題解決へとつなげるために映像表現を軸に活動をしている。
フードバンク立川
生活困窮者の支援として食品の収集や保管、提供等を行なっている。
過去の震災に学び障がい者の備えを考える会
障がい者自ら避難所体験や介護体制を考えていく。
OurPlanet-TV フードバンク立川 過去の震災に学び障がい者の備えを考える会
 「マスメディアで取り上げられにくいテーマで独自配信をするほか、映像制作が学べるメディアセンターの運営、NPOやNGOなど市民活動の広報・メディア支援も行っています。震災後、多数制作された福島関連の記録を風化させないために福島映像祭を2013年から開催しています」(高木さん)  「2018年度は立川市総合福祉センター内に食品保管庫を整備でき、スタッフも確保できたため、市内の各種イベントなどにブース出展し、年間1.5tの食品提供をいただける規模に活動を発展できました」(澤井さん・写真左)  「インクルーシブな避難所運営シミュレーションのワークショップ・勉強会を開催し、『体育館の避難所での受付は外、壁側は通路』など、具体的なシミュレーションにさまざまな当事者や行政の方に参加いただくことができました」(大橋さん)

2019heartful-cafe_3-008.jpg 基金の運営委員の一人で組合員でもある津山さんは「より多くの人が社会・地域の課題に気付き、目を向けていく上で、どうやって可視化していくかが重要だと思います。この3団体は活動を通して、福島、フードロス、震災時の避難といった自分自身に関わることを自分事として考える機会を提供しています」と評します。
さらに、障がい者運動のスローガンとして使われる「Nothing About Us Without Us(私たちのことを私たち抜きで決めないで)」はどんな当事者運動にも当てはまり、改めて重要性を感じると述べ、「今日報告のあった先駆的な活動が他の地域や分野にも広がって、より社会がインクルーシブになっていけば」と締めくくりました。


続く、第4部ではクイズラリー交流会として、全12団体による一問一答の2択クイズを話のきっかけとして、参加者や団体同士の交流を深めました。
2019heartful-cafe_4-001.jpg

▲交流会の様子


参加者からは
  • 市民活動助成基金の具体的な活動内容を初めて聞きました。思ったより身近な活動もあり、すばらしいと思いました。
  • それぞれの団体が問題意識を持ちながら社会に発信していく姿に心が動かされました。
  • (発表時間が5分と短かったにも関わらず)報告レベルが高く助成金活用の意味をよく理解できました。
  • など、好評の声が多数寄せられました。

    また、発表いただいた助成団体の方からも
  • 一昨年、昨年と助成金を頂いて活動の幅が広がり、学習する機会ができたことを感謝します。
  • 色々な方面の活動を知ることができました。パルシステムの方向性もなんとなく感じられました。
  • カフェ形式で同じものを食べることで、一体感も感じられました!
  • といった感想をお寄せいただきました。


    パルシステム東京は、誰もが安心してくらしていける社会と地球環境をめざす市民活動を資金面で支援する「市民活動助成基金」を通じて、1998年から2018年度までにのべ245団体、総額約9,631万円を助成しています。

    ※2019年度の募集は7月31日(水)17:00をもって締め切らせていただきました。

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